24.レインドロップの開発
レインドロップとは、雨だれ。
セラピーグレード精油を脊椎の沿ってポトポトと雨だれのように落とすことからレインドロップの名がついた、心身を癒すトリートメントです。
『レインドロップ』テクニックは、心地よいマッサージ・テクニックで、エッセンシャルオイル(精油)より受けられる恩恵や効果を強化させる優れたセラピーです。
脊髄の健康を守れる安全なセラピーグレード精油は、体内の恒常性を乱すことなく作用し、局所的に用いる精油が体内に浸透し、また吸入することで、エネルギーを循環させ、内からの癒しを促進する非常に貴重な方法です。
レインドロップ・テクニックの開発
Dr.ゲリーヤングは、精油の持つ抗菌性、チベットに伝わる足のヴァイタフレックス手法と反射区、アメリカ先住民族の伝統であるヒーリング(軽擦法)による筋肉や神経系に及ぼす影響などに強い興味を持ち研究を始めました。
これらの研究に基づき、1991年に9種の純粋なエッセンシャルオイルをセレクトしてレインドロップ・テクニックを完成させました。
それは、その相乗効果によって不調の原因となるウィルスや細菌の病原体を殺し、炎症を抑え、免疫システムをサポートし、呼吸の不快感を緩和し、疲れた筋肉をリラックスさせて、骨や関節の不快感を緩和させる助けとなりました。
ラコタインディアンの伝統の癒しテクニック
アメリカ先住民族であるラコタ族は、数世紀前まで定期的にカナダの国旗を超えてオーロラを求めて北部まで移動していました。
そこにはオーロラの癒しのエネルギーが満たされていると信じていたラコタ族は、オーロラが現れると、病人や健康上の問題を抱えている者は立ち上がり、天空に踊る光に向かって両手を差しのべ、深呼吸をして、脊髄から神経網を通して、身体の各患部に癒しのエネルギーを送っていたのです。
しかし、やがて国境は閉鎖されてしまい、北部への移動ができなくなってしまいます。
オーロラの地へ移動できなくなったラコタ族が、身体中にエネルギーを広げるために軽くなで上げる方法(軽擦方)を、彼らの伝統に関連づけたこのプロセスは、レインドロップで行うフェザー・フィンガー・ストロークと言う羽のように軽く指で擦るマッサージのアイデアと研究を生み出すきっかけとなります。
Dr.ゲリーヤングは、この軽擦法は、エッセンシャルオイルの治癒力と、ヴァイタフレックスの刺激と組み合わせることで、癒しの効果が大きく高められることを発見しました。
1989年の開発開始以来、世界中のマッサージ療法士、カイロプラクター、医療の専門家が、レインドロップ・テクニックを取り入れることによって、精神や筋肉の緊張の緩和、脊髄のズレの修正、抗ウィルス作用の助けとなっています。
ヴァイタフレックス
ヴァイタフレックスとは『反射作用(リフレックス)による活力(ヴァイタリティー)』を意味します。
数千年前にチベットで生まれた方法で、西洋医学で鍼灸が注目されるよりずっと以前、1960年代にスタンリー・バローズによって完成されました。
エッセンシャルオイルを身体中に行き渡らせるのに極めて有効なマッサージ手法であるヴァイタフレックスは、レインドロップ・テクニックとともに身体を癒し、活力回復を促し、痛みや苦痛を緩和させ、心身の回復にとても有効です。
このテクニックは、体内組織の全てを刺激する反射区のネットワークに基づいています。
鍼やリフレクソロジーに使われる反射点は365ですが、人体には1,500以上ものヴァイタフレックス反射点があります。
エッセンシャルオイルを反射点に使用すると、指先と反射点の接触によって引き起こされた電気的刺激を通してエネルギーが放出され、神経経路を通って、有害物質や組織の損傷、酸素不足などによって、電気信号が伝達されなくなったり、伝達しにくくなっている場所に達します。
エッセンシャルオイルの電気周波数をヴァイタフレックスの刺激に組み合わせることで相乗効果が生まれ、弱ったり損傷したりしたエリアの修正を行い、緊張やうっ血に対して、バランスの崩れを解放するなど、素晴らしい効果がスピーディに現れます。
この古代の技法は、科学的、実用的なシステムを使って、体内にある無限の回復力を呼び起こし、現代社会に奥の深い癒しをもたらします。
フランス式のエッセンシャルオイルの安全性
常に希釈しない精油の使用が推奨されているフランス式のアロマセラピーと同じで、レインドロップで希釈しないエッセンシャルオイルを使うことは、世界中で最も広く採用され研究されている方法です。
ルネ・ガットフォセ博士、ジャン・クロード・ラプラルズ博士、ダニエル・ペノール博士、その他多くの医師たちが、安全で効果的なエッセンシャルオイル原液の使用と、それがもたらす劇的で強力な効果を実証しています。
感情の解放
レインドロップは、エネルギーのバランスを取り、ストレスを減らして精神を高揚させ、問題を抱え混乱している心を落ち着かせることに気がつき、これをキッカケに問題を抱えた感情の解放の癒しの分野の研究を開始しました。
大脳皮質の中の感情や記憶が保存される扁桃体は、香りによってのみ、影響を受けます。
エッセンシャルオイルの成分は、脳への閉鎖されている血流をも通過でき、扁桃体を刺激することができるので、埋葬された過去のトラウマ、怒りの感情、不幸な思い出などが意識の表面に出て、認識され解放されるのです。
感情の基盤が見つかり解放された時、肉体的・感情的な問題は記憶から薄らいで行き、または完全に記憶から消え去ります。
レインドロップ・テクニックは、このように大きな効果が期待できますが、人それぞれが違うように、レインドロップの効果も、各個人の私的状況やニーズにより違ってきます。
子どもは、何が起こってほしいとか、何を体験したいとかの先入観がないために大人よりも早く反応する傾向があります。
レインドロップ・テクニックは、年齢、ニーズ、望みに関わらず、贅沢なリラクゼーション、楽しみな時間として誰にでもおすすめしたい癒しの手法です。
聖書の中に出てくる精油12本を使用するゴールデン・ドロップは心身のみでなく魂にまで働きかける癒しをもたらすと言われています。
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